遺品整理をしていると「遺品供養の必要性」や「供養の方法」、「依頼するところ」や「費用の相場」など気になりませんか?
このページでは遺品の供養について気になる事をまとめて解説します。
そもそも「遺品の供養」ってなに?
個人が大切にしていた遺品や人形、手紙などには「魂が宿っている」と言われています。
遺品の供養ではこういった「遺品にこもった魂を浄化し天に還してあげる事」を目的として行われます。
一般的には、「故人が大切にしていた品物なので、適当ではなくきちんとした形で処分をしたい」と考えて遺品の供養を希望する方が多いです。
そして、遺品の供養は「お焚き上げ」か「読経」と呼ばれる方法で行われます。
「お焚き上げ」とはどんな供養方法?
お焚き上げとは「神聖な火によって焼却する事で浄化し、魂を天界に還す」供養方法です。
燃えるモノであれば全てお焚き上げは可能ですので、遺品整理における供養は大半が「お焚き上げ」によって行われています。
「読経」とはどんな供養方法?
文字通り「お経を読んで供養する方法」です。
葬儀、法事・法要などの際に僧侶の方がお経を読みますが、それと同じ方法で遺品も供養します。
燃やせない(お焚き上げができない)遺品は読経により供養した後に、適切なゴミ分別ルールに則って処分されます。
遺品の供養は必要?供養の理由を解説
遺品の供養は絶対に必要なものではありません。
例えば、「仏壇」であっても人によっては供養をせずに粗大ごみとして処分する場合があります。
では、遺品の供養をした方がよいかと言われると、あなたの気持ち次第という答えになります。
人形のようにそのまま処分するのは気になる場合や、遺品を適当に処分する事に後ろ髪を引かれる思いがあるのであれば遺品の供養をした方が良いでしょう。
遺品を供養するかどうか検討する理由をまとめると次のようになります。
遺品の供養は故人の冥福を祈る意味もございますので、気になるのであれば供養を検討する事をおすすめします。
供養が必要な遺品の種類はどんなもの?
供養が必要な遺品とは次に該当するものです。
この3つの中でも「故人が大切にしていた物」に関しては生活や職業など、人によって大きく変わります。
その点を考慮して、供養が必要とされる遺品を一覧で紹介します。
供養が必要な遺品一覧リスト
人形類 | ぬいぐるみ |
こけし | だるま |
寝具 | 衣類 |
眼鏡 | 仕事道具 |
趣味・嗜好品 | 写真(アルバム) |
手紙 | 日記(手記) |
仏具 | 位牌 |
お守り | 護摩札 |
上記以外でも、故人が特に大切にしていた物があれば、供養を検討するとよいでしょう。
しかし、「仏具」「位牌」「お守り」「護摩札」に関しては「開眼」と呼ばれる魂を込める作業が行われているので、供養の際には「閉眼」と呼ばれる魂を抜く必要がでてきます。
寺院や神社にもよりますが、他の遺品とは別で別途費用がかかる可能性があります
遺品を供養する方法をご紹介
では、遺品を供養する方法をご紹介します。
まず、遺品の供養はお焚き上げであっても単純に「燃やせばいい」というわけではないので、僧侶の方に行ってもらう必要があります。
そして、僧侶の方に供養してもらう方法は「合同供養」と「現場供養」と「個別供養」の3種類あります。
合同供養について
一般的に行われるのは「合同供養」であり、これは神社や寺院に預けて色々な方の遺品とまとめて供養してもらう方法です。
「遺品整理業者」や「お焚き上げサービス業者」も基本的には合同供養にて行います。
現場供養について
「現場供養」とは、故人の家まで僧侶に来てもらい現地で供養を行う方法です。
家ごと供養してほしい場合や自宅での供養を希望する場合に選択されますが、合同供養と比べて費用は割高になります。
個別供養について
「個別供養」とは、神社や寺院に預けるまでは合同供養と同じですが、個別に供養を行ってもらう方法です。
合同供養とは別で行われるので、合同供養の費用に追加で2~3万円程の費用が必要になります。
遺品の供養はどこに依頼する?依頼方法について
遺品整理業者や不用品回収業者に依頼する場合は、遺品供養のサービスも併せて行っている事が多いので併せて相談するとよいでしょう。
自分で遺品の供養を依頼する場合は次の場所のどこかに相談しましょう。
故人が信仰していた宗教・宗派が分かる場合は、それに合わせた寺院・神社を選ぶとよいでしょう。
ですが、基本的には故人の方がお世話になっている寺院や神社に電話で相談すればOKです。
供養する遺品を持ち込みするか郵送できるかは神社・寺院によって異なりますので、電話で確認する事をおすすめします。
そういった、寺院や神社のツテなどがなければ、お焚き上げサービス業者に相談するとよいでしょう。
お焚き上げサービス業者とは、ネットから専用の「レターパック」や「段ボール」を購入し、そこに遺品を詰め込んで郵送するだけで利用できます。
お手軽でありながら費用も非常に安価な金額で利用できるのでおすすめです。
お焚き上げサービス業者については、サイトの記載内容は明確で分かりやすく、提携神社や運営会社の実態等もきちんと明記されている、安心できそうな業者を参考までに紹介しておきます。
遺品の供養に必要な費用ついて
遺品の供養にかかる費用はある程度参考となる相場がありますが、大きく分けて次の要素で費用が変わります。
では、自分で遺品の供養を手配する際に必要な費用相場について詳しくご紹介します。
ちなみに、遺品整理業者や不用品回収業者に依頼した場合は、他の作業とセットで遺品供養の費用が組み込まれていることが多いです。
現地供養に必要な費用の相場
現地供養に必要な費用の相場は2万円~7万円です。
遺品の量・種類や神社・寺院の事情で上下するので、詳しい費用は直接聞く必要があります。
合同供養に必要な費用の相場
合同供養に必要な費用は段ボールなど梱包材のサイズで遺品の量が分かるので、費用の相場もある程度決まります。
合同供養の費用相場は次のようになっています。
梱包材のサイズ | 費用相場 |
---|---|
レターパックサイズ小(重量1kg以内) | 1650円~6500円 |
レターパックサイズ大(重量4kg以内) | 2860円~8000円 |
段ボールサイズ3辺70cm | 5500円~11000円 |
段ボールサイズ3辺100cm | 6500円~12000円 |
段ボールサイズ3辺120cm | 9500円~15000円 |
段ボールサイズ3辺150cm | 13000円~18000円 |
上記よりも大きなサイズの梱包材はありますが、費用の差が大きくなりすぎるので割愛させていただきました。
他にも、品物ごとに細かく供養の費用を設定しているお寺などもありますが、基本的には上記が合同供養における費用の相場となります。
個別供養に必要な費用の相場
個別供養の費用は合同供養の費用に2~3万円追加した金額が相場となります。
遺品整理で供養を依頼する際の注意点
遺品の供養に関するトラブルとして、遺品整理業者に遺品の供養をお願いしたら“供養する為に回収された遺品が不法投棄されていた”という話があります。
神社や寺院に自分で遺品の供養を依頼した場合、こういったトラブルの心配はありませんが、遺品整理業者や不用品回収業者に依頼する際には注意が必要です。
対策としては「遺品供養証明書」を発行してもらうようにお願いすればOKです。
遺品整理業者の中には「遺品供養証明書」の発行までをサービスとしている事もありますので、伝える事で発行してもらえます。
当サイトを参考にしていただければ不法投棄をするような悪質な遺品整理業者に依頼する事を避ける事も可能ですので、ぜひ参考にしてください。