【遺品の仕分けガイド】捨ててはいけない遺品を処分しない為のコツ

遺品整理
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遺品整理において自分達で遺品の仕分けをいざやろうとすると、「処分すべき遺品」と「捨ててはいけない遺品」に分別する事は意外と難しいものです。

このページではそういった遺品整理における遺品の分別方法から事前準備など、遺品の仕分けについて徹底解説します。

遺品の仕分けをする時に準備するもの

遺品整理における遺品の仕分け作業は疲労を伴う作業となります。

遺品の量や住居の状況によっては、怪我を伴うような重労働になりかねませんので、遺品の仕分け作業行う際には事前の準備がとても大切です。

ですので、まずは遺品の仕分け作業をする際に準備しておくべきものをまとめて紹介します。

遺品の仕分けに適した服装一覧

  • 作業着
  • 軍手
  • マスク
  • タオル
  • スリッパ
  • 動きやすい靴

遺品を仕分けに便利な道具一覧

  • 段ボール
  • ガムテープ
  • ゴミ袋
  • カッター or はさみ
  • スマホ
  • ビニール紐
  • 油性マジック
  • ドライバー
  • 六角レンチ(家具分解用)
  • 清掃道具(ほうき・ちりとり)
  • 雑巾
  • 殺虫剤
  • その他解体用工具
  • 台車
  • 運搬用車両

太字になっている道具は利用する機会が多い為、基本的には用意しておくことをおすすめします。太字ではない4種に関しては大きい荷物を運搬・解体する予定があるなど、状況に応じて用意しましょう。

ゴミ分別のルールを確認

市区町村によってゴミの分別方法が異なりますので、遺品整理を行う現地の「ゴミ分別ルール」と「粗大ごみの捨て方」を調べておきましょう。

ごみの分別ルール等は市区町村ごとのホームページやポスター等で確認できます。

ゴミの分別ルールはサイト内のどこで説明されているかが分かりづらい事が多いので、事前にページの場所は調べておくことをおすすめします。

遺品の仕分けのコツと種類について

遺品整理における仕分けのコツは「何をどうやって仕分けするか」という仕分けのルールを明確にしておくことが大切です。

まず、大きく分けて遺品の仕分けは次の種類に分類できます。

遺品の仕分け種類一覧
  • 貴重品
  • 形見分け品
  • 個人情報・書類
  • デジタル遺品
  • レンタル・リース品
  • 再利用可能品
  • 売れる不用品
  • 売れない不用品
  • 供養をする品

この中でも、太字になっている遺品は簡単に捨ててはいけないものです

では、種類ごとにどういった品物があるのか解説します。

遺品の仕分けにおける貴重品一覧

遺品整理においては「遺産相続に関わるもの」「明らかに金銭価値の高いもの」「故人の公的な身分証明書」に該当するものが貴重品として扱われます。

具体的な貴重品の一覧は次の通りです。

遺品の貴重品の一覧
  • 現金(へそくり)
  • ポイントカード
  • 通帳
  • クレジットカード
  • キャッシュカード
  • 有料会員カード
  • 有価証券
  • 土地の権利書
  • 賃貸借契約書など重要な契約書類
  • 遺書
  • 念書
  • 請求書
  • 借用書
  • 免許証
  • 健康保険証
  • マイナンバーカード(通知書も)
  • パスポート
  • 年金手帳
  • 印鑑
  • 鍵類
  • 貴金属
  • 宝石
  • パスワードの控えメモ

遺品の仕分けにおける形見分け品について

形見分け品とは遺族と故人の方をつなぐ想い出の深い品物の事ですので、人によって何が形見分け品になるかは大きく異なります

故人との大切な思い出のある品物は誤って捨てないように注意しましょう。

遺品の仕分けにおける個人情報・書類について

貴重品以外にも故人の情報が記載されたものや書類などがあれば、処分する前に一度内容を確認しましょう。

内容次第ではシュレッドやインク除去などの処理をする必要がありますので、まとめておいて最後に処分するとよいでしょう。

個人情報・書類に関する遺品例は次の通りです。

個人情報・書類に関する遺品一覧
  • 会員カード
  • DM(ダイレクトメール)
  • その他郵送物
  • 契約書の控え
  • 保証書控え・・・などなど

とりあえず氏名と住所が書いてあるものや会員カード関連は一旦捨てずにまとめておき、後ほどまとめて確認し処理するようにしましょう。

意外と捨てがちなのはDMなどの郵送物ですが、こちらも解約手続きをする必要があるので置いておくことをおすすめします。

レジャー施設の会員カードや診察券など、入会時に個人情報を登録しているカード類は個人情報の塊なので、シュレッドを忘れないように注意しましょう。

デジタル遺品について

現在において、「デジタル遺品」は切っても切れない関係にある遺品です。

デジタル遺品は個人情報とプライバシーが詰まった遺品ですので、慎重に取り扱う必要性の高い遺品です。

具体的なデジタル遺品例は次の通りです。

デジタル遺品一覧
  • パソコン
  • 外付けHDD
  • スマートフォン
  • 携帯電話
  • USBメモリー
  • SDカード類
  • デジタルカメラ
  • ゲーム機
  • ルーター
  • SNSアカウント
  • クラウドデータ
  • アプリ内データ

デジタル遺品は何も考えずに粗大ごみとして処分したり放置するのではなく、然るべき方法をもって処分する事を強くお勧めします。

デジタル遺品の危険な一例を挙げると、私でも他人のノートパソコンやスマートフォンを隅々までチェックする事でカード情報や各サイトの会員情報、プライバシーデータなどを発見する事が可能です。

デジタル遺品に関しては別ページで処分方法や危険性を詳しく紹介します。

レンタル・リース品について

遺品の中にレンタル(リース)していた機材があり、処分してしまうと弁償や損害賠償の費用が発生する可能性があります。

個人宅でレンタル・リース品になりやすいのは次のようなものです。

レンタル・リース品例一覧
  • ルーター・モデム
  • テレビチューナー
  • 介護用品(車いすやベッドなど)

こういった品々は事前に把握しておくのがベストですが、現地で確認するならば上記以外のレンタル・リースであろう備品に関しては、仮先の名前が記載されていたりするのでよく観察するようにしましょう。

再利用可能品

文房具や食器小物、洗濯小物や電子機器など、自分たちで再利用する生活雑貨などの事です。

売れそうな不用品

買取業者に売れそうな遺品で、価値が曖昧なものでも構いません。

買取してもらえる品目例は次の通りです。(五十音順)

アウトドア囲碁・碁石お酒
カメラ家具家電・オーディオ
楽器記念硬貨貴金属
金・プラチナ金貨・銀貨金券
切手着物勲章
毛皮ゲーム機・ソフトこけし
古書工具ゴルフクラブ
古銭骨董品・古美術品五月人形
茶道具書道具将棋盤・将棋駒
食器自動車銃砲・刀剣類
西洋アンティーク象牙製品チケット
中国骨董品釣り具テレフォンカード
DVD・ブルーレイトレーディングカード時計
陶磁器日本人形農機
博多人形パソコン・周辺機器雛人形
ビスクドール美術品フィギュア
フィギュリン古道具古本
ブランド品仏壇・仏像宝石・宝飾
麻雀牌洋服レコード関連品

こちらに記載されていない品物でも、価値があるものであれば買取してもらう事は可能です。

その為、気になる品物があればとりあえず買取業者に相談する事をおすすめします。

遺品の買取について詳しくは次のページも参考にしてください。

売れない不用品

買取価値のない遺品や分別して廃棄するゴミの事です。

作業を進めながら処分していくものです。

供養をする品

基本的には買取価値のない遺品に近いものですが、人形や故人が大切にしていた物などは、普通に処分するのではなくお焚き上げといった供養を検討しても良いでしょう。

供養が必要な遺品については次の通りです。

人形類ぬいぐるみ
こけしだるま
寝具衣類
眼鏡仕事道具
趣味・嗜好品写真(アルバム)
手紙日記(手記)
仏具位牌
お守り護摩札

遺品の供養について詳しくは次のページで紹介しています。

遺品整理における仕分け作業の流れ

では、遺品整理の仕分け作業の流れを紹介します。

遺品整理の規模によって方法は変わりますので、自分たちの状況ごとにかいつまんで実践してください。

まず、次の種類の遺品の分別をしやすいように、段ボールや袋を用意します。

分別する遺品の種類
  • 貴重品
  • 形見分け品
  • 個人情報・書類
  • デジタル遺品
  • レンタル・リース品
  • 再利用可能品
  • 売れそうな不用品
  • 供養をする品

そして、市区町村のごみの分別方法をはっきりさせた上で遺品を分別しながら作業を進めていきます。

着物や洋服、切手や骨董品、人形、おもちゃなど、「売れるかな?」と思う品物はスペースを確保してまとめておく事をおすすめします。

まとめておくことで、買取業者もスムーズに査定することができ、価値がないと判明した遺品に関してはすぐに処分へまわす事もできるので、結果として作業の時短に繋がるからです。

売れそうか悩む遺品は全て買取候補品としてまとめておきましょう。査定の結果、売れなければ処分すればよく、買取業者も「気になる物はとりあえずご相談ください」と言っているので、査定をしてもらって問題ありません。

遺品の仕分けはどこから始めるべき?

特にどこの部屋からというのはありませんが、スペースが確保できないくらい散らかっている場合には、まずはゴミの処分から開始して、分別したものを置けるスペースを確保するとよいでしょう。

貴重品やへそくりの隠し場所も確認

仕分け作業で大切な事は、「きちんと隅々まで確認する」という事です。

当たり前だと思うかもしれませんが、隠された貴重品や現金(へそくり)が見つかることが遺品整理においては多々あるからです。

現金や貴重品が見つかりやすい隠し場所については次の通りです。

貴重品や現金の隠し場所一覧
  • 仏壇の中
  • 神棚の中
  • タンスの中
  • タンスの裏
  • キッチン
  • 冷蔵庫の中
  • 布団の間
  • ベッドの隙間
  • 座布団・クッションの中
  • 服のポケットの中
  • バッグの中
  • 机の引き出しの中
  • 棚の中(本棚、靴棚など)
  • 額縁の裏
  • 額縁の中
  • 写真立てと写真の間
  • 書斎の棚・引出
  • 本の間
  • トイレタンクの中

仕分け後は買取・処分・供養を検討

仕分け作業に目途が立てば、遺品の買取・処分・供養について検討します。

依頼する業者は次の通りになります

依頼先の一覧
  • 遺品買取=買取業者
  • 遺品処分=不用品回収業者
  • 遺品供養=寺院or神社orお焚き上げサービス業者

この中でも、遺品の買取サービスは全国で完全無料で利用でき、素人判断では一見無価値なものが思わぬ収入になる可能性も十分にある事から、必ず依頼する事をおすすめします。

一方で不用品回収業者は回収に費用がどうしてもかかるので、自分たちで処分可能であれば処分する方が確実に安くすみます。

買取業者や不用品回収業者は最短で当日に出張対応してくれる場合もありますが、予約をとるのに1週間~2週間位は予定を見ておきましょう。

各工程に関しておすすめ業者や詳細は次のページも参考にしてください。

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おわりに

遺品の仕分け作業は量によってはかなりの時間と体力の必要な作業になります。

それに、故人への気持ちの整理がつかず、自分達ではどうしても「遺品整理がすすまない」「遺品が捨てられない」という場合もあります。

このように、遺品整理をするのが困難だと感じれば、費用はかかってしまいますが遺品整理業者へ依頼するのも一つの手段です。

ただし、遺品整理業者は資格があるから優良業者というわけではなく、きちんとポイントを抑えた上で依頼しなければ「高額請求」や「遺品盗難」といった被害に遭う可能性もあります。

ですので、遺品整理業者への依頼を検討する場合は次のページも参考にしてください。